津軽篇・江戸時代/第29話

弘前城 四神相応の地 弘前城の築城にあたっては、兵法者・沼田面松斎の風水占いにより、四神相応の地として弘前が選ばれました。四神相応の地とは、東に青龍が宿る川、南に朱雀が宿る池、西に白虎が宿る道、北に玄武が宿る山に囲まれた土地のことで、陰陽道に由来しています。
 東に位置する青龍は川があるところを表し、平川の事をさしています。西に位置する白虎は大路のことをいい、誓願寺参道の事をさしています。北に位置する玄武は岩木山のことをさしています。しかし、弘前城には当初、朱雀が宿るといわれる天然の池がありませんでした。
 2代藩主・津軽信枚は慶長17年から19年にかけて南側(現在の弘前大学医学部グラウンド付近)に溜池を構築しました。盛土に貯水したもので、南溜池とよばれました。南溜池の周りには武家屋敷が多くあり、防衛施設として活用されていたようです。
 四神の中央に位置する現代の弘前城は、全国各地から人々が訪れる観光地として賑わっています。弘前城内には武器や鎧などが展示されており、城の最上階からは、美しい景色を眺望することができます。弘前城は築城後、天災に巻き込まれ一度は姿を消しましたが、遺構もはっきりと残っており、全国でもこのことは珍しいとされています。
 弘前の歴史を振り返るとき、弘前が大いなる力に守られながら繁栄するように、先人たちが「四神相応」に願いを込めたのかもしれません。(メガネ)

〈参考文献〉つがるの夜明け
      つがるの夜明け 上巻








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コラム 弘前路地裏探偵団

 弘前にはちょっと変わったツアーがあります。その名も「夕暮れ路地裏散歩」といわれている散歩ツアーです。 基本的には散歩しながら、ガイドさんがおいしい飲食店等を紹介していくといった内容です。 開催時期は6月から11月までの毎週金曜日、17時30分から19時までの1時間半の散歩です。コースは、まちなか情報センター(出発)→弘前中央市場→HOMEWORKS通り→吉野町緑地→土淵川沿い→かくみ小路→一番町坂→三上ビル→明治屋ゴールデン街→城東閣→まちなか情報センター(解散)になり、最後に31話で紹介された四神相応の地のバンダナがもらえます。 バンダナ目当てでも観光目当てでも参加してみてはいかがでしょうか?他にも複数ツアーがあるようですので「弘前路地裏探偵団」で検索してみてください。 (メガネ)

参考 弘前路地裏探偵団ホームページ

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