円空仏に立像の如来像は少なく、かつ作風も優れた本像はまことに貴重である。後年の円空仏を予感させるような大胆な螺髪や衣襞の表現は充実した表現をみせている。表面が 黒く光ることもあってことに量感を感じさせる。そのほか背面にまで丁寧な造作を施す点や踏み割り蓮華座の中間に裳の裾を垂らす形式も独特である。
明治時代以前から神宮寺と呼ばれた本寺に伝来したものだが、文献記録等は一切なく、尊名も釈迦如来かと推測するのみである。ほかの恐山の円空仏などと比較して一見かなり進んだ表現に見えるが、その制作が渡道の後と即断はできない。
概 要
円空仏の名称 | 如来立像 |
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建物名 | 常楽寺 |
時 期 | 寛文6〜7年(1666〜1667年) |
所在地 | 青森県むつ市 |
電話番号 | |
備考 | 県重宝 |